Astoria: Piccola Venezia

評価:4/5点

アストリアのイタリア料理屋はいくつかYelpでブックマークしているが、今ひとつ開拓が進まないのはギリシャやブラジル勢のように際立って良い店に出会っていないからだろうか。開拓しないとおいしい店には出会えないという悪循環。

金, 2013-11-08 20:41 - Piccola Venezia RistoranteView on Flickr

寒くなる前に自転車じゃないと行きにくい店を、という条件でlulunが提示してきたのがこのPiccola Venezia。ここは確かにアストリアのイタリアンの中ではかなり良さそうな部類だったので早速行ってみることにした。

店はとても地味な佇まい。外から中が見えないので営業しているのかどうかも怪しい。おまけに店の前にロケの車が停まっていてスタッフがうろうろしている。もしや店が撮影に使われているのでは、と不安になったがとりあえず入ってみる。

金, 2013-11-08 18:35 - Piccola Venezia Ristorante店内

幸い普通に営業しているようだ。クロークに荷物を預け、バーを通過して奥の食堂へ。お、意外と客が入っているではないか。見渡したところ客はほとんどイタリアンらしく、明らかに違うのはlulunとkameと隅のテーブルにいる黒人系家族だけ。店員の英語は冗談のようなイタリア訛りだし、まるでここの空間だけヨーロッパになっているような雰囲気だ。客の年齢層が高めなのは価格もあるだろうが、古くからある店なので地元のイタリアンが家族で食事に来るような店なのだろう。そりゃ若者はわざわざそんなところには行かない。

店員の数はそこそこいるのだが、席についてもメニューが出てこない。こういう店だからゆっくりするつもりでいるべきなのだろうが、さっさと注文しないと食べ物にありつけないのだ。バーのところに今日のおすすめ料理のサンプルが出ていてどれも美味しそうだったが、イカのグリルとホタテのグリルを選択。前菜にパスタとポレンタ。ワインはニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランを一本。ワインはほのかに甘みがあるがきりっとして魚に合いそう。ボトルで25ドルとお買い得感もある。

金, 2013-11-08 18:30 - Piccola Venezia Ristoranteアンティパスト

まずはパンとアンティパストが運ばれてきた。アンティパストはまあまあだが、このパン、特に塩がまぶしてあるやつがとてもおいしい。イタリア版プレッツェルと言えなくもない。そのへんのイタリアンベーカリーで買えるのだろうか。

金, 2013-11-08 18:30 - Piccola Venezia Ristoranteパン

料理はそれほど待たずに出てきた。Fusiとはつまりラビオリ用に四角く切ったパスタを三つ折りにしたものだった。生地が重なっている部分がシコシコしてなかなか良い。これなら家でも真似できる。ソースはキノコ、ニンニク、パルミジャーノとシンプルで、言われればグラッパかもしれない、という程度。もうちょっと香りのあるリキュールでもいいのでは。

金, 2013-11-08 18:52 - Piccola Venezia RistoranteFusi Alla Grappa(生パスタのグラッパソース)

ポレンタはゴルゴンゾーラ入りなのだがあまり香りがしない。確かにネットリ感はあるしやや塩気が感じられるあたりはゴルゴンゾーラの効果かもしれない。たっぷりのキノコをたっぷりのニンニクでソテーして上からばしゃっとかけてある。シンプルだがうまい。

金, 2013-11-08 19:07 - Piccola Venezia Ristoranteホタテのグリル

メインディッシュのホタテもイカも単にグリルしてニンニクとレモンで仕上げているだけ。ホタテは中身が半生でいわばタタキだ。プリっとして素材の良さが感じられる。

金, 2013-11-08 19:07 - Piccola Venezia Ristoranteイカのグリル

しかしここでの主役はイカだ。ホタテと違うところは皮があることで、この皮から出た汁が激しく美味い。イカ本体もいいがこの汁を前述のパンにつけて食べると幸せになれる。

ほかのテーブルではロブスターのグリルが人気で、我が家で再現するには強火でソテーして、なんならバーナーで焼き目をつけるのはどうだろう、と相談していたら隣のテーブルに店主らしいスーツ姿の爺さんがやってきた。その二人組もロブスターだったのだが食べ残していたのでお話をしにやってきたらようだ。客のほうが「そうじゃないの、ごめんなさいごめんなさい」と平謝り。やはりここはイタリアか。理由はどうであれ残すのは危険だ。持ち帰りをしている客が多いのはそのせいだったりとかいうことはないか。

ここまで来たらけっこう満腹。ワインもきっちり一本開けた。でもせっかくだからデザートとコーヒーも、と思っていたらXaviに似た店員がするりとデザートメニューを手渡す。こういうタイミングは心得てるんだから。

メニューを見たらZabaioneというのがうまそうではないか。でも最近お気に入りのカノーリもあるのでこの際両方食べることにした。

金, 2013-11-08 19:52 - Piccola Venezia RistoranteZabaione

Zabaioneとはカスタードとマルサラ酒を合わせて作るものらしいが、これは泡立てた卵白でふわふわになっている。イチゴが入っているのは北米風らしい。泡を食べてるようなものなのでカスタード好きのkameとしてはちょっと不満。

金, 2013-11-08 19:52 - Piccola Venezia Ristoranteカノーリ

カノーリはピスタチオのクリーム入り。ジュネーブ時代にMövenpickのピスタチオアイスを食べたら激不味だったのでそれいらいこの類に物は避けていたのだが、これは美味いじゃないか。普通のカノーリはもっとこってりチーズっぽいクリームが入っているが、これは濃厚だけどしつこくない。殻もパリっとしてとても良い出来だ。このカノーリはさすが。

さすがにちょっとお値段は張るが、アメリカのイタリア人街に昔からある店がそのまま愛されていて、料理も驚きこそはないが昔ながらの味を素直に作っているという感じだ。そういう店はおいしくする努力が欠けてしまいがちだが、ここはちゃんとおいしいのは元々実力があるからか、それともイタリアンとはそういうものなのか。店主らしき爺さんはまだ元気そうだし、息子らしい男も一緒にホールをやっている(立ってるだけだが)からまだしばらくは安泰だろう。

満腹になって店を出たのは8時半頃だが、どんどん客は入ってくる。一度パスタをしっかり食べに行くもの良いかもしれない、と考えながら酔っ払ってふわふわする身体で自転車を漕いだ。


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